携帯電話(ケータイ)やスマートフォン(スマホ)等の利用により子どもが巻きこまれるかもしれない問題について親子で考えるサイト

スマホ・ネットトラブルの対処法

気を付けようスマホSNSの使い方 スクール探偵団ふぃーるねおねお岡山県スマホトラブル疑似体験コンテンツこうなってない?スマホの使い方

対策・対処法

トップページ > 対策・対処法 > 携帯型ゲーム機

携帯型ゲーム機

携帯型ゲーム機近年、さまざまな携帯型ゲーム機が発売されており、どこへでもゲーム機を携帯して遊ぶ子どもたちが増えています。ゲーム機を初めて使い始める年齢もどんどん低年齢化しています。また、契約の切れた親のスマホをゲーム機代わりに与える保護者もいます。

現在発売されている携帯型ゲーム機には、インターネット接続機能がついています。駅や図書館、ファーストフード店など公共無線LANの使用できる場所、携帯電話ショップのそば(店舗外)、パスワードをかけるなどのセキュリティ対策をしていない個人の家の近くなど、無線LANの電波が届く環境であれば、インターネットに接続することができます。

インターネットに接続すると、不特定多数の人と一緒にゲームをプレイしたり、ゲーム内で利用者同士がリアルタイムに文字で会話できる「チャット」という機能を利用して会話をしたりできます。このため、不特定多数の人とつながりを持ち、出会い系サイトのように実際に他人と会うことも可能な状況です。また、「すれちがい通信」という機能により、現実の道路(30メートル以内)などですれ違っただけの人とゲーム機同士が無線通信を用いて互いを自動で探知し、ゲームに関連するデータを自動的に送受信する機能がついているゲームもあり、その機能が悪用されてトラブルにあうこともあります。

内閣府の「令和3年度 青少年のインターネット利用環境実態調査調査結果」によるとインターネット接続機器の利用率では、小学生の72.4%がゲーム機でインターネットに接続しています。最近のゲームはネットの接続が必須のものもあり、ゲームの世界の中でSNSのように他人と繋がることもできます。一方、ゲーム機や無線LANの設定次第では、パソコンからネットにつなぐのと同様のサービスを受けられます。
岡山県の調査では、「ネットやコミュニケーションサービスを利用している児童」のうち、小学生の69.9%がゲーム、69.8%が音楽や動画の視聴をしています。また少数ではありますが、金銭の授受が伴うショッピングやオークション、電子書籍の閲覧などにも使われています。岡山県内では、小学生がゲーム機を使用して、アダルト動画を視聴したり自分の裸の画像を送信した事例もあります。

携帯型ゲーム機は、スマホ等と比べ、保護者に「ゲームをするための機器」という認識があるため、子どもが幼くても、気軽に買い与えてしまいがちです。しかし、今のゲーム機は、ゲームをするためだけのものではありません。ゲーム機もインターネット接続端末の一種ですから、パソコンやスマホと同様のトラブルが起きるものと捉えてください。マナーやモラルが身につく前にインターネットに接続できる機器を与えれば、トラブルに巻き込まれるリスクが増します。ゲーム機の製造会社が提供しているフィルタリングサービスを積極的に利用したり、ゲーム会社が提供する課金の上限設定などを設定するなどの対策を行った上で、自分で利用時間を制限できる力を養いましょう。

また、ゲームにのめり込むと多くの時間をゲームにとられてしまいます。このため、本来であれば人との関わり方を学ぶために「人間同士の直接のコミュニケーション」を多くとることが必要である幼少期から思春期の子どもたちから、コミュニケーションを学ぶための機会を奪ってしまいかねません。近年、子どもたちが、外出、旅行、友達の家に遊びに行くなどした際、「会う」「一緒に行動する」「会話する」という本来の目的を楽しむのではなく、個々にゲームに没頭する姿が見られます。ゲームを携帯することで直接の関わりの機会が少なくなると、本人の将来のために必要な能力を獲得できないのではないかと危惧されます。

また、携帯型ゲーム機は、スマホと同様に持ち歩きが可能なため、歩行中や自転車走行中の「ながら操作」による事故も心配されます。大人より背の低い子どもは、自動車や自転車等の運転手の視界に入りにくいため、ゲームをしながら周りに気を配らずに歩くのはとても危険です。「ながら操作」は絶対にやめましょう。

問題点・危険性

  • 昼夜や場所を問わずゲームすることで、生活習慣や学習習慣の乱れが起こります。
  • 「チャット」機能等により不特定多数の人とつながりを持つことが可能なことから、出会い系サイトと同様の危険性があります。
  • 歩きながらゲームすることで、「歩きスマホ」と同等の危険があります。
  • 携帯できるため、保護者の目の届かないところでトラブルに巻き込まれる可能性があります。
  • マナーやモラルが身につく前にインターネット機能を利用すると、トラブルに巻き込まれやすくなります。
  • 幼少期からの利用実態によっては、適切なコミュニケーション能力や社会性が身につかない可能性があります。
  • 「すれちがい通信」等のゲーム機が自動的に通信する機能には十分注意が必要です。

対策・対処

  • 利用する時間、場所などモラルを守りましょう。
  • 知らない人や会ったこともない人にメールアドレスや、名前、電話番号、住所などを教えないようにしましょう。
  • ゲーム等を利用しているすべての人がよい人とは限りません。関わりを持ちかける人を気軽に信用しないようにしましょう。
  • 歩きながらゲームをするのは危険です。絶対にやめましょう。
  • 携帯型ゲーム機向けのフィルタリングも提供されています。積極的に利用しましょう。
  • 携帯型ゲーム機本体やゲームのアイテムを購入するときには、本当に必要かどうかよく考えましょう。
  • ゲームに没頭せず、直接のコミュニケーションを大切にしましょう。
  • 万が一、被害を受けた場合は、最寄りの警察署に相談しましょう。

お問い合わせ先

岡山県子ども・福祉部 
子ども家庭課
〒700-8570 
岡山県岡山市北区内山下2-4-6
TEL:086-226-0557 
FAX:086-234-5770

サイト監修

筒井愛知
(TSUTSUI Yoshitomo)
就実大学人文科学部 非常勤講師